九州自然歩道を週末に歩き倒す

目標は九州自然歩道の総延長2932km踏破。

九州自然歩道 7日目 古処山から小京都秋月に 福岡県嘉麻市馬見山~朝倉市秋月 2019年10月20日

 夜中にシカの声で目が覚めた。まだ1:30だ。1頭がテントの近くでしきりに啼いている。テントの中で懐中電灯を点けて揺さぶると、シカの声はようやく止んだ。寒い。気温は12℃。シュラフに入っているのに足が寒い。半ズボンだからか、夏用シュラフだからか、それとも歳だからか。北風が少し弱くなっていたので、外に出て、テント設置時には風が強くて飛ばされそうだった尾根の平らな場所にテントを移動する。これでようやく足を突っ張らずに眠ることができる。 

 再び眠りについて、シュラフから出たのは6:30。テント内の温度は11℃。やっぱり寒い。夏用シュラフのみで乗り切ろうとするのは無謀なようだ。テントの外は明るいが、昨日同様、濃いガスに覆われている。テントにも、周囲の樹木にも水滴がびっしりついている。

f:id:nayutakun:20201014165251j:plain

昨夜は強風のため斜面の向こう側にしかテントを設営できなかった

 テントを撤収し、7:03に行動開始。コースは広葉樹の中を通る道で、整備状況がよく、晴れていれば間違いなく気持ちよく歩くことができるコースだ。馬見岳から先のコースの各所には、嘉穂三山愛の会の道標が建てられており、整備状況はとても良い。

f:id:nayutakun:20201014165348j:plain

広葉樹の中のトレッキングルート ガスさえなければ間違いなく気持ちよい

  7:36に1km地点の江川岳頂上に到着。ここは山頂近くまで木に覆われており、眺望はない。ガスも出ている。

f:id:nayutakun:20201014165422j:plain

江川岳頂上 標高861m

f:id:nayutakun:20201014165447j:plain

 そのまま通過し、8:03に2km地点の屏山の927mの頂上に到着。ここは北面が開けており、ガスがなければ眺望は良さそう。

f:id:nayutakun:20201014165515j:plain

標高927mの屏山頂上

f:id:nayutakun:20201014165536j:plain

北側は開けており、眺望は良いはず 残念!

   さらに尾根伝いの道を進む。両側に広葉樹の林のある気持ちの良いコースが続く。踏み跡がしっかりついており、ガスが出ていても迷うことはない。

f:id:nayutakun:20201014165625j:plain

山道の整備状況は最高

 次第に石灰岩のゴツゴツの岩が増えてきて、背の低い柘植の木が石灰岩の間に生えている。柘植の木の小さな葉にびっしりついた水滴で体を湿らせながら、標高860mの古処山山頂に8:55に到着。

f:id:nayutakun:20201014165701j:plain

しだいに岩とツゲの木が増えてくる

 f:id:nayutakun:20201014165743j:plain

f:id:nayutakun:20201014165816j:plain

古処山山頂 修行地らしく祠が建てられている

f:id:nayutakun:20201014165830j:plain

f:id:nayutakun:20201014165842j:plain

  ここまで3.77km。尾根伝いの整備された気持ちの良い道だった。ガスが出ているのが残念。古処山の頂上は岩で、周囲は開けているので眺望は良いはず。ガスでまったく眺望が楽しめない。ここで、ミカンとクラッカーの朝食を済ませる。

f:id:nayutakun:20201014165915j:plain

 秋月への下りルートに入るが、ここもよく整備されている。次第に上りの人とすれ違うようになる。ここは地元の方にも人気の山なのだろう。谷沿いのコースになると、一部、ルートが崩落している。一昨年の豪雨の影響だろう。大きな倒木がそのままになっているところもある。

f:id:nayutakun:20201014165954j:plain

f:id:nayutakun:20201014170008j:plain

f:id:nayutakun:20201014170028j:plain

f:id:nayutakun:20201014170044j:plain

f:id:nayutakun:20201014170057j:plain

 2kmほど下ったところで、自動車が10台程度停められる駐車場に到着。ここから舗装路に出たが、交通量はまばらで快適。古処林道と名付けられている。1kmほど進んだところで秋月市街が見渡せる駐車場があったので小休止。

f:id:nayutakun:20201014170115j:plain

登山口の駐車場

f:id:nayutakun:20201014170138j:plain

f:id:nayutakun:20201014170155j:plain

古処山中腹から眺める秋月市街地 ここまで来てようやくガスが晴れた

 ここで地図を確認すると、九州自然歩道は舗装路の下の川に沿っており、コースを外れてしまっていることが判明。駐車場から分かれていたようだ。ここから九州自然歩道への復帰ができないものかとあたりを見ると、かすかに川の方に降りていく入り口のような地形もある。倒木が散らばり、藪漕ぎもいりそう。地図では等高線は10本、100mの高低差。一か八かで川まで降りて、自然歩道への復帰を試みることとした。しばらく藪漕ぎをしながら下ると、遊歩道の看板がある。この道では遊びながら歩くことはできないなと思いながら、藪漕ぎをしながら倒木をまたいでさらに下る。川の音が聞こえ始め、川向うにトレイルが見えるが、かなり荒れ果てた状況。この川で顔を洗い、歯磨きをして、九州自然歩道に復帰。

f:id:nayutakun:20201014170347j:plain

荒れた斜面を下る

f:id:nayutakun:20201014170257j:plain

秋月市街を流れる野鳥川の源流

f:id:nayutakun:20201014170415j:plain

f:id:nayutakun:20201014170429j:plain

ここが古処山登山口の駐車場
 1kmほど進むと古処山登山道入り口の看板の出た駐車場がある。20台ほど停められそうな駐車場が2か所ある。500mほど進んだところで、車の通行量の多い道路とぶつかる。まっすぐ川沿いの細い道を進み、昔ながらの風情の残る家々の並ぶ野鳥川沿いの道を進み、秋月博物館のバス停に到着。 

f:id:nayutakun:20201014170535j:plain

野鳥川に沿って秋月の町まで歩く

f:id:nayutakun:20201014170558j:plain

f:id:nayutakun:20201014170610j:plain

f:id:nayutakun:20201014170622j:plain

f:id:nayutakun:20201014170635j:plain

   ここから秋月の中心にある秋月城につながる桜並木を進み、手ごろな食堂があったので昼食とすることとした。ここで2日目のトレイルは終了。

f:id:nayutakun:20201014170756j:plain

秋月の中心地 秋月城に至る

f:id:nayutakun:20201014170818j:plain

f:id:nayutakun:20201014170829j:plain

f:id:nayutakun:20201014170841j:plain

f:id:nayutakun:20201014170906j:plain

f:id:nayutakun:20201014170850j:plain

f:id:nayutakun:20201014170939j:plain

f:id:nayutakun:20201014171007j:plain

f:id:nayutakun:20201014171019j:plain

甘木鉄道で帰途に着く

f:id:nayutakun:20201014171042j:plain

f:id:nayutakun:20201101150929j:plain

2019年10月20日 九州自然歩道 7日目 福岡県嘉麻市馬見山宇土浦越~朝倉市秋月 曇りのち晴れ 気温22/11 距離8.00 行動時間4:09 25091歩

復路交通:甘木観光バス 秋月14:02-甘鉄甘木駅14:20/甘木 14:52-小郡/西鉄天神大牟田線 西鉄小郡 15:16-15:53薬院/福岡市営地下鉄 16:04-別府16:10