九州自然歩道を週末に歩き倒す

目標は九州自然歩道の総延長2932km踏破。

九州自然歩道 21日目 ミカン、ミカン、ミカン、ミカン尽くし 長崎県西海市西海橋~西海市伊佐の浦 2020年3月5日

 九州自然歩道トレッキングもとうとう長崎県に入ってしまった。現在踏破中の九州自然歩道まで復帰するためには、自宅~博多~(佐世保)~早岐西海橋と移動しなければならないため、乗り継ぎが最短となるパターンでも5時間以上を要するようになってしまった。とくに、早岐から西海橋の移動が困難で、バスが平日で1日3本、休日は1日2本しかないため、佐世保あるいは早岐に前泊しないといけなくなってしまった。なかなか大変である。だんだん、趣味と簡単に片づけられるような活動から逸脱し始めてしまったような気がする。これは何か?修行か?

 韓国への出張が取りやめになって2日空いたため、山に来てしまった。前日夜から佐世保駅前のホテルに宿泊している。5:30に起床して、シャワーを浴びる。NHKのニュースを見ながらゆっくり準備をし、6:20からホテルで朝食を済ませる。

 佐世保発7:08の特急みどりに乗車し、早岐に向かう。早岐までは特急券は不要で、またたまたま階段を上がって乗車した車両がコンパートメントだった。コンパートメントに乗車する機会はなかなかないので舞い上がってしまった。

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特急みどりのコンパートメント

 

 早岐で7:25のバスに乗り、西海橋東口までおよそ20分。7:55に西海橋のたもとの公園から続く九州自然歩道に復帰した。

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西海橋のたもとから九州自然歩道に復帰

 

 公園を過ぎると、杉崎の集落に入る。平らな石を並べた石垣が特徴の集落だ。集落は斜面のみで、南向き斜面はミカン畑になっている。大村湾に差し込む朝日がまぶしく光っている。

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石垣の積み方が特徴的

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大村湾に朝日が輝く

 

 3kmほど歩いて国道206号線に合流した。しばらくは交通量の多い道路を歩く。右手にセブンイレブンが現れたためコーヒーブレイクとした。 

 ここから先は、右手に瀬川湾がきれいに見える。その向こうには針尾島西海橋、隠居岳と、これまで歩いてきたコースが一望できる。

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瀬川湾を望む

 

 9:40に瀬川湾の一番奥になる川内の集落に到着した。ここからは国道を離れ、集落の急な坂を登り始める。

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 今日はこれまでほとんど舗装路で、ペースは極めて好調。本当は土の道のほうが歩くのには心地よいが、自動車の交通のほとんどない簡易舗装をも歩きやすい。なにより時間が読めるのがありがたい。 

 7.1km地点で再び国道と交差した。ここには日守バス停が先に見えたので、時刻表を確認に行った。案の定、バスの時刻表には1日2便のみ。 

 この先はすぐに国道を離れ、簡易舗装の農道に入る。快適な農道で、ミカン畑ののどかな風景が続く。

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ミカン畑の続く快適な農道

 

 10:55に道の駅さいかいに到着。ミカンを模した建物。温かい食べ物はハンバーだけだったので、ハンバーガーの早めの昼食とした。ハンバーガーはこれと言って特徴はなかったが、食後に自分で機械を操作して絞るミカンジュースを飲んだが、これが最高だった。はるかを6玉使った豪華なジュースで300円。いままで飲んだミカンジュースのベスト5に入る名品だった。

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道の駅さいかい みかんドーム

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はるかの搾りたてジュース

 

 道の駅から道を挟んだ向かい側にはミカンの直販場があり、10種類近いミカンの試食ができた。すべて試食した。同じ品種でも、生産者によってかなり味が異なる。

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直売所でミカンの試食 いずれも美味しい

  せとか、麗紅、はるか、サマーオレンジ、不知火、原口、上野、津の輝、など、いずれも美味しかったが、とくにジューシーだった麗紅を購入して、そろそろ出発することとした。1時間近くも道の駅と直販場で時間を消費してしまった。

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 11:45に行動を再開し、舗装路を1.3kmほど進み、30分ほどで虚空蔵山(標高306m)の頂上に到着した。

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虚空蔵山の頂上から北の眺望

 

 頂上からすぐのところに青年の家のキャンプ場があった。よく整備されている。また、イノシシ除けのために作られたとされる猪垣を模した展望台があり、上から眺望を堪能した。本日は快晴。360°見渡せた。やはり、天気が良いと気持ちがよい。

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青年の家キャンプ場

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猪垣を模した展望台

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眺望は良好

 

 虚空蔵山から先は、畑の中を進む、日本の原風景のような山道。ここも簡易舗装で歩きやすい。

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 大島が見えたあたりから山道に入り、つづら折りの道が続く。13:45に太田和の集落まで下りて県道と交差した。ここにも1日1本のバスが通っているはずだ。

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海の向こうに大島が見える

  ここから先は上りに変わり、石宗の集落を通過し、七ツ釜鍾乳洞への分岐点に14:20に到着した。ここから九州自然歩道の本線を離脱し、1kmほど山道を下り、七ツ釜鍾乳洞に向かった。七ツ釜鍾乳洞は日本九大鍾乳洞の一つとのこと。ちょっと微妙な数だなと思いつつ、入場券を購入して鍾乳洞に入る。客はただ一人。

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七ツ釜鍾乳洞の入口

 

 全長は1kmを超えるとのことであるが、一般への開放部分は250mのみ。しかし、実際に鍾乳洞の中を歩いてみると、いやに長く感じる。しかも一人だけ。閉所の苦手な私は少し不安になる。2回ほど頭をぶつけながら終点に到着した。そこから戻るが意外と遠くまで来ていることに驚く。地下に入ると、方向感覚を失うことにいつも驚く。

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 15:15に鍾乳洞を出て、道路を挟んで向かい側の食堂に入る。ここ1軒のみで選択肢はなし。しかしここが正解だった。家庭の味そのものであるが、日替わり定食が美味しいく、ボリュームがある。料理をするのは気さくなおばちゃんで、聞けばヤマトホが6月にこの家に泊まったとのこと。あなたもヤマトホやっているのかと笑われた。

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ボリュームのある定食が夕食となった

 

 七ツ釜鍾乳洞から再び山を上り、16:15に九州自然歩道の本線に復帰。再び、ミカン畑の中を通る快適な農道が続く。ときおり未舗装部分があるが、すぐに舗装路に変わる。

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 ミカン畑の手入れや収穫か、農作業の人がときおり軽トラックで通りかかる。できるだけ先に進みつつ、野営適地を探す。

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 4kmほど進み、伊佐の浦ダムへの分岐部近くの、少し日当たりの良い農道横の広場を見つけ、今日は早めに17:15に行動終了とした。テントの設営を終えても、まだ十分に明るい。

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 山の端に沈んでいく太陽を眺めながら、ガスコンロで沸かしたお湯で作ったカフェオレを飲んだ。今日は少し肌寒く、温かいカフェオレは身体に沁み込んでいくようだった。

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2020年3月5日 九州自然歩道 21日目 長崎県西海市西海橋西海市伊佐の浦 快晴 気温9/3 距離 24.8km 行動時間9:41 39724歩

往路交通:福岡市営地下鉄 西新18:15-天神18:23/西鉄天神高速バスターミナル 18:40-佐世保駅前 20:35(前泊)/JR佐世保線 特急みどり4号 7:08-早岐 7:17/西肥バス 早岐駅前 7:25-西海橋東口 7:55