今日は2週間ぶりの九州自然歩道トレッキング。トレッキングの再開予定地は鹿児島県南さつま市野間池という薩摩半島の最西端にあたるところ。現地までの交通はなかなか難易度が高い。博多駅から6:10発の下りの始発の九州新幹線つばめ307号に乗車して7:58に鹿児島中央駅に到着した。
鹿児島中央駅からは、8:13の指宿枕崎線に乗り換え、8:26に谷山駅に到着。谷山駅を出て、駅前の国道にある鹿児島交通バスの谷山駅前バス停で加世田行のバスを待つ。バスは定刻通り8:34にバス停に到着し、乗り込んだ。バスはここから1時間ほどかけて井作(いざく)峠を越えて加世田駅に向かう。本日の行程はここがボトルネックで、加世田到着予定が9:35。加世田からの野間池行のバスの発車時間は9:40で、乗り換えには5分しかない。この次のバスは11:20なので、その後の予定が厳しくなる。
バス停で乗り降りがあるたびにバスが遅れ始めてヤキモキしたが、9:39に加世田に到着し、すでにバス停で待機していた9:40の野間池行バスにギリギリ間に合い、笠沙路の美しい海岸線を眺めながら11:05に終点の野間池に到着した。
野間池では、シンボルの立神岩(屏風岩)からスタート。漁港では同世代の方としばらく話しをして、野間池ならば月1万円ほどで家が借りられるから移住したらどうかと勧められグラリときた。
魅力的な話しを断ち切って、11:34に野間池を離れ、国道226を右折して野間半島の西海岸の道を進み始める。
11:57には人家がちらほら点在する峠に到着し、さらに5分ほど歩くと、先々週に野間岳から下山してきた林道との分岐を通過した。
12:18には野間神社への直登ルートとなる太郎木場登山口に到着した。しばらくはコンクリート舗装された山道を登り、最後の人家を通過すると山道に続く階段を上った。ここから先は、2週間前に下ってきた山道。そのときには藪漕ぎや倒木に悩まされたが、今日は倒木が除去されており、踏み跡もできていて、歩きやすくなっていた。ただし、野間神社直前の100mほどはやはり道を見失い、藪漕ぎを余儀なくされた。
13:05に野間神社に到着した。お参りをして、バナナを食べながら小休止。静かな、いいところだ。
13:25に行動を再開し、境内の石段を下り始めた。石段の先は舗装路で、広い駐車場とトイレが整備されていた。
眺望のよい舗装路をしばらく進み、舗装路が右に曲がるところで、直進する九州自然歩道は舗装路と別れ、女岳に進む未舗装の山道に変わる。この山道は整備状態が良好で、アップダウンも少なく快適。残念ながら女岳山頂への登頂路が見つからず、山頂に到達することはできなかった。
女岳を通過して下りになると、ドルメン(支石墓)という巨石を組み合わせた墳墓や住居跡が多数あった。住居跡と標示のあるところは植物が生い茂っており、どこがそうなのかよくわからなかったが。このあたりは宮野山遺跡と呼ばれ、古事記や日本書紀に笠沙宮として登場するとのことであった。
宮野山遺跡を通過し、14:30に登山口の広い駐車場に出た。ここから再び国道226号線を歩く。右手には東シナ海が一望でき、眺望は最高。
しばらくは美しい海を眺めながら国道226号線を歩き、15:00に笠沙美術館に到着した。ここはJR九州の列車の設計で知られる水戸岡鋭治の設計になる眺めのよい美術館。黒瀬道則常設展が開催されていた。入場料は無料。展示スペースは小さいが、美術館からの眺めも、美術館の建物もとても美しい。
道路を挟んだ向かい側になるのが杜氏の里笠沙という焼酎の製造工程の見学ができる施設。入館料を支払い、焼酎製造工程の展示とビデオを見学した。見学中に何人かが訪れてきたが、だれも見学路には進まない。ほとんどの人は焼酎を買いに売店に来るだけのようだ。
美術館と杜氏の里と併せて1時間ほど滞在した。16:00に行動を再開し、本日の宿泊予定の坊津秋目までの7kmを、国道226号線の舗装路を進み始める。
沖秋目島を右手に見ながら先に進む。このあたりの国道226号線はセンターラインなしの細い道。自動車は10分に1台通るか通らないかぐらいなので、危険を感じることはない。ドライバーは人が歩いていることに気がつくと、大きく避けてくれる。
峠を越えて岬を回り込んだところで秋目港が見えてきた。今日は坊津秋目の釣り宿がんじん荘に宿泊する。ご主人が漁もするので、魚が美味しいと評判。晩ご飯が楽しみだ。
2020年12月12日 九州自然歩道 68日目 鹿児島県南さつま市野間池~南さつま市坊津秋目 曇り 気温14/8℃ 行動時間6:23 距離17.4km 31395歩
往路交通:
西新5:36-博多5:50/6:10九州新幹線つばめ307号-鹿児島中央7:58/8:13指宿枕崎線-谷山8:26/8:34鹿児島交通バス-加世田9:35/9:40鹿児島交通バス-野間池11:05