九州自然歩道を週末に歩き倒す

目標は九州自然歩道の総延長2932km踏破。

九州自然歩道 19日目 県境を越えて長崎県に入る 佐賀県西松浦郡有田町山谷~長崎県佐世保市隠居岳 2020年2月29日

 2週間ぶりの九州自然歩道トレッキングになる。目覚ましとともに5:30に目が覚めた。シャワーを浴びて、パッキング内容の確認。本日のベース機材(水、食料などの消耗品を除いた機材)の重量は10.5kg。このところ10kg台で安定してきた。あとはデジタル系、とくに現在600gを超えているモバイル電源を軽量化して、10kgを切りたいところ。軽いと足腰の負担が本当に軽くなる。

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松浦鉄道MR

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 7:05の地下鉄で唐津に向かい、唐津線に乗り換え、伊万里に9:30に到着。ここで49分の乗り換え待ちの後、松浦鉄道で前回の九州自然歩道離脱地点の伊万里市山谷には10:39に到着。だんだん九州自然歩道に復帰するまでの時間が長くなってきた。

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 山谷の集落を抜けて、棚田に沿って舗装路を国見山に向かう。ここは岳の棚田という日本棚田百選に選ばれた風光明媚なところのはずであるが、残念ながら今日は雨で煙ってしまって何も見えない。

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岳の棚田の下部 本来はここから上に棚田が続く

 2kmほど舗装路を上り、自動車道と交差した先からは山道に入る。この山道は人跡がしっかりついた整備状況の良い道であるが、傾斜はなかなかきつい、400~500mを一気に登るようなルートになっている。荷物を持ってのこのコースはきつい。時間をかけて上り、標高777mの国見山の頂上には13:00に到着。

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雨中の国見山登山道

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ようやく到着した777mの国見山頂上だが眺望はゼロ

 頂上には展望台があるが、残念ながら今日はまったく眺望が得られない。仕方がないので、展望台の下でコンロでお湯を沸かし、蕎麦を作って昼食とした。

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昼食の蕎麦

 

 昼食の後は、13:38に行動開始。国見山から稜線を伝い、1.7km先の栗ノ木峠に向かう。この山道も整備状況が良好。返す返すも雨が残念。

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栗ノ木峠から先は長崎県

 

 14:10に栗ノ木峠に到着。ここから長崎県佐世保市に入る。1.5kmほどの快適な舗装路が続き、14;47に難なく八天岳に到着。時折雨が強く降る。八天岳の頂上には大きなアンテナが建てられている。

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 小休止の後、1.5km先のオサエ越に進む。この道は未舗装だが、整備状況は良好。ただし本日は、雨のためぬかるみがひどい。オサエ越には15:19に到着。ここは八天岳の登山口になっており、ベンチがしつらえてある。屋根の下で荷物を降ろして小休止。

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 オサエ越から舗装路を1kmほど進むと郷美谷池が現れた。大きな貯水池で、景色がよい。ここにテントを張るのもよさそうだが、あいにく雨風が強い。今日は予定よりも1時間ほど行程が進んでいるので、隠居岳のキャンプ場まで明るいうちに到着できそうなため、先に進む。

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郷美谷池 晴れていたらキャンプによさそう

 しばらく舗装路が続き、16:02に宇土越の集落が現れた。ここにはバス停があるはず。しかし見渡した限りでは商店はなく、自販機も見当たらない。

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 さらに先に進むと隠居岳の登山道が現れた。ここから山道だが、整備状況は良好。ゆったりとした上りで、難しいところにはステップが切ってある。途中の岩場では、イノシシの成獣が2頭、目の前に現れ、慌てて逃げていった。雨の中、風下から近づいたので、気が付かなかったようだ。

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 隠居岳(標高669m)の頂上には16:37に到着。頂上にはベンチは据えられ、いかにも心地よさそうだが、今日は大粒の雨。景色を楽しむ間もなく、1.3km先のキャンプ場に急ぐ。

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隠居岳の頂上 ここは晴れていたら気持ちがよさそう

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 隠居岳からの下りも、なかなか整備状況は良好。17:03に芝生のキャンプ場に到着した。ここに自販機を期待していたが、残念ながら見当たらず。1日歩くと、炭酸系の飲料が欲しくなる。

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 キャンプ場はオフシーズンのようで、先客は1名のみ。管理棟も閉鎖している。雨が強く降っている。テントを設営し、夕食の準備開始。今日は白ごはんにもつ煮込み、イワシのアヒージョ。ご飯の後にはレモンティーとビスケットのおやつとした。

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 風が強く、ときどきテントがあおられる。明日は晴れてくれないかな。

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2020年2月29日 九州自然歩道 19日目 佐賀県西松浦郡有田町山谷~長崎県佐世保市隠居岳 雨 気温9/6 距離17.0km 行動時間7:18 31299歩

往路交通:福岡市営地下鉄 西新 7:05-唐津8:25/8:38-伊万里 9:31/松浦鉄道 10:26-山谷10:39

九州自然歩道 18日目 黒髪山の奇岩を制覇 佐賀県西松浦郡有田町黒髪山いこいの森キャンプ場~有田町山谷駅 2020年2月16日

 黒髪山いこいの森キャンプ場に設置したテントの中で目が覚めたのは4:00。激しい雨の音で目が覚めた。幸い、キャンプ場のサイトがスノコになっていたため、テントが水没する難には会わずに済んだが、雨は嫌だ。 

 7:00を過ぎて明るくなってから、雨音がやや小さくなってきたため、シリアルとコーヒーの朝食を摂った。いつものフルーツの朝食が摂れないためドライフルーツを豊富に含んだシリアルにしたが、常温保存の牛乳も市販されているので、山の朝食にシリアルはなかなか良い。

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朝食にはシリアル

 

 天気予報を見ると、予想降水量はそれほど多くはなさそう。テントの中で撤収作業を進めて、バーナーでお湯を沸かして魔法瓶に詰めて、8:50にようやく小雨の中を出発することにした。

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 キャンプ場を出て、舗装路を九州自然歩道の離脱地点に戻り、黒髪山の宿坊跡の乳待坊に向かう。シンボルの雄岩、雌岩が小雨の中に聳える。

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左が雌岩、右が雄岩

 

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 乳待坊からさらに先に進み、9:30に舗装路が途絶えたところから石畳の登山路に入る。登山路は古くからの修験の山であったことを示すように、よく整備された石畳が続く。登り口の杖を借りて、急な石畳を登り始める。10:00に黒髪山頂上と竜門の分岐点である見返り峠に到着。

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乳待坊登山道入口

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見返り峠

 

 黒髪山頂上に向かって10分ほど登ると、雌岩への分岐点が現れた。あの奇岩の頂上に立ってみようと思い、そちらに向かう。頂上は標高差100mほどの切り立った一枚岩の絶壁。眺めは最高に良い。さきほどまで滞在していたキャンプ場が眼下に見える。しかし、風が強くて飛ばされそう。雌岩の頂上の祠にお詣りして、元の登山道に引き返す。

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雌岩の祠に到着

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昨夜のキャンプ場が眼下に見える

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風が強くて飛ばされそう

 

 さらに歩を進め、黒髪山上宮に到着。そこから岩に取り付けられた鎖場を経て黒髪山山頂(標高518m)に到着。ここも眺めがいい。さきほど頂上に立った雌岩、雄岩、有田の町が見える。本当に雨が残念。この頂上は、天気の良い日にまた来てみたい。風が強いが、ここではコーヒーを一杯。

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黒髪上宮

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鎖場を経て山頂に到着

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天気が残念

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急いで山コーヒー

 

 しかしながら、山道の標識には注文がある。見返り峠からは黒髪山頂上という標識を目印に従って進んだ。ところが頂上近くになって現れた標識は右に曲がると天童岩という標識。目標は黒髪山頂上で、天童岩には用はないとまっすぐ進んだら道がなくなった。頂上へのルートが忽然と消え、不思議に思ってその場でインターネットで調べたら、黒髪山の山頂が天童岩という岩だということ。初めて黒髪山に登る人間に、そんなことが常識だと言われたらかなわない。なぜ最後まで頂上と記載してくれないのか釈然としない。山頂でコーヒーが苦くなった。こんなことを思いながら、風が強くて飛ばされそうなので、早々に下山を開始した。 

 黒髪山山頂からはもと来た道をたどらず、蛇焼山を経由して竜門に向かうことにした。このコースはなかなか歩きやすいコース。しかしここでも分岐点に置かれた標識に首をかしげた。標識には黒髪山561m、後黒髪465mと、分岐点からの距離かと思ったら、ちょっと中途半端な数字。よく考えたらこの数字は標高だ。分岐点に各山の標高が必要か?あまり参考になりそうもない標識を見ながら、目的地までの距離かと勘違いしそうになったのは自分だけだろうかと心配になった。

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 それを除けば、竜門までの下山路は川沿いの気持ちの良いコース。ゆっくり歩いて12:53に竜門ダム湖最上流部の黒髪自然の家に到着。

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 ここに隣接した川魚料理の店で昼食を摂ろうと楽しみにしていたが、残念ながら予約で満席と断られた。やむなく自然の家のベンチで、バナナとオレンジ、シリアルバーとレモンティーの軽食で昼食を済ませた。

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 昼食後は13:30に行動再開。竜門ダム湖の北岸に沿って舗装路を1kmほど進む。13:55から九州自然歩道は山中に入るが、登り口には落石のために通行禁止とした張り紙。どのぐらい落石がすごいのか確かめたくて登山開始。なるほど100mほど進んだところにひどい崩落地があり、コースがまったくわからない。ところどころにつけられた赤いテープを目印に道なき道を進む。

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竜門ダム湖

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落石のため通行禁止と書いてあったのでどれぐらいすごいかと行ってみた

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道はない

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とことんない

 

 30分ほどかけて標高300mの無名ピークにようやく到達。地図上での距離は300m。30分で300mはあまりに遅い。

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ようやく先が見えた

 

 ここから先も、人の踏み跡がほとんどなく、コースがわからない。倒木は道をふさぎ、落石に足を滑らせ、人跡のない道は藪に覆われ、通行禁止の山道を進んだことをいよいよ後悔する。赤いテープだけを頼りに進むが、それもとぎれとぎれで、まったくコースがわからなくなる。地図とコンパスだけを頼りに進むが、崩落地を進むと自分自身も滑落する。この試練の道のりを終えて、ようやく舗装路に出たのは15:11。地図上では700mほどの距離に70分以上かかった。よいこの皆さんはまねをしないように。

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良いこの皆さんは通行禁止の方向には進まないように

 

 そこから舗装路に戻り、比較的快適に進む。たった30分で2.5km歩いたが、そこには山裾から山の上まで続いた見事な棚田。

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 さらに進むと人家がポツリポツリと現れ、唐船城の頂上には16:16に到着。次回の目標地点である国見山が正面に聳え立つ。

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 山谷駅から17:12の松浦鉄道、通称MRに乗って帰途についた。

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2020年2月16日 九州自然歩道 18日目佐賀県西松浦郡有田町黒髪山いこいの森キャンプ場~有田町山谷駅 雨のち曇り 気温17/4 距離14.3km 行動時間8:11 31186歩

復路交通:松浦鉄道 山谷 17:12-伊万里 17:25/高速バスいまり号17:30-天神日銀前19:04/福岡市営地下鉄 天神 19:16-西新 19:24

九州自然歩道 17日目 黒髪山の奇岩を眺めながらテント泊 佐賀県伊万里市松浦町桃川~西松浦郡有田町黒髪山いこいの森キャンプ場 2020年2月15日

 今日は久しぶりの九州自然歩道トレッキング。目覚ましが鳴る前の5:30に目が覚めた。サクッとシャワーを浴びて、パッキング内容の確認。装備を計量したら14.0kgだった。これは食料2.8kgと水1.0 literを含んだ重量なので、装備品だけで考えれば10.2kgとなるので、なかなか装備の軽量化が進んだように思える。最近はデジタル系の装備の軽量化を進めているが、これは後日に解説したいと思う。

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7:05の地下鉄に乗って出発

 

 6:45に自宅を出て、西新駅から7:05の地下鉄に乗る。乗り換えなしのまま8:20に唐津に到着し、8:38の筑肥線に乗り換え、前回の九州自然歩道離脱点の桃川駅には9:19に到着。小雨が降っている。小さな町の無人駅だが、他にも2名、母娘と思われる方が下車した。駅前の椿の花を見ながら何やら言っている。

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筑肥線で桃川に到着

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 桃川の町からすぐに山道に入り、九州自然歩道に合流するまで1kmほど進む。合流点からふたたび桃川の町に入る。

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桃川の桃の花

 高速道路の高架下を抜け、上原の市街地に入る。市街地とはいっても4、5軒の家が点在するだけだが。ここには松浦川が180°方向を変え、そのカーブを利用したサイホン現象を用いて取水を行う馬の頭というポイントがあり、現在でも用水に使われている。

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馬の頭の取水ポイント

 

 ここから先は自動車の頻繁に行きかう道から離れ、多々良の集落を進む。4 km地点からは人家がなくなり、貯水池の横のイノシシ除けのゲートをくぐり、山道に入る。貯水池では鴨が羽を休めており、人の気配を感じるとすぐに飛び立ってしまう。

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市街地から離れていく

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窯元が点在するよう

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貯水池では鴨が羽を休めていた

 

  最近人の通った気配のない道を進み、10:50に柚の木原集落に到着。ここで国道に交わり、雨も止んだので、ここで小休止とした。

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 ところが、柚の木原から黒岳へのコースがわかりにくい。最初に選んだ道は、人家の庭で行き止まり。次に選んだ道は集落を見下ろす位置に立てられたお墓で行き止まり。ようやく3回目にして正しいと思われるコースに進むことができた。この集落の中には九州自然歩道の標識がなく、本当にわかりにくい。

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 黒岳の山頂までは稜線沿いの山道であるが、道が荒れ果てていてコースがわからない。藪漕ぎや岩登りを繰り返してようやく黒岳の山頂の祠にたどり着いたのは13:22。わずか2.9kmの道のりに、2時間半も費やしてしまった。

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柚の木原から黒岳へのルートは難所 道が消えてしまっている

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ようやくたどり着いた黒岳の頂上

 

 黒岳の山頂にはベンチが3つ備えてあり、南方向は開けて眺望がある。ここで昼食を摂ることとした。メニューは味噌ラーメンとお握り2つ。お湯を沸かそうと思ったが、今朝沸かして魔法瓶に詰めてきたお湯を確認したらまだ十分に熱い。ガスコンロの準備は取りやめて、コッフェルに味噌ラーメンを入れてその上からお湯を注いで3分待って美味しくラーメンを頂いた。昼食の後は恒例のコーヒーと思ったが、今回はインスタントのレモンティーを用意してきた。粉末のレモンティーカップに入れて、魔法瓶のお湯を注いだら、美味しいレモンティーが出来上がり。今日はなぜか疲れやすく、甘い飲み物が身体に沁み込んでいく。

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 昼食を終えて黒岳から次の目的地の黒髪山に向かう。ところが、30mほど進んだところで、なんとそこには黒岳山頂の標識が立っていた。黒岳の山頂は畳1枚分ぐらいの狭い場所なので、祠の位置にベンチがしつらえてあったわけだ。

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 黒岳からの下りのコースも整備状態は悪い。コースはところどころ途切れる。地図を見ると、等高線を横切るようなコースとなっており、滑り落ちるようにして下った。

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黒岳からの下りもルートは荒れている

 14:45に降りたところが赤田の集落。車の頻繁に通行する舗装路と交差する。民家の前を通って、国道に到達する。ここは少し開けた集落だが、残念ながら自動販売機を含めた補給はない。

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赤田の集落が見えてきた

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 小休止の後、黒髪山への山道に歩を進める。ところがここも標識がなく、九州自然歩道へのとりつき場所がわからない。藪の中を行きつ戻りつして、ようやくコースを発見した。

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このあたりで右往左往する

 

 その後は快適な舗装路が続く。山中に窯元の建物が現れる。そんな道を歩いていると、前方からおじさんがやってきたので挨拶を交わす。どうもこちらが気になるよう。どこに泊まるのか聞かれたので、山中でキャンプをするつもりと答えたら、近くにいこいの森キャンプ場があると教えてくれる。胸に名札をぶら下げているのでチラリとみると、黒髪山少年自然の家の所長さんだった。親切に情報をありがとう。

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 300mほど進み、黒髪山少年自然の家の駐車場で、自販機のドリンクで小休止。こんなときは炭酸系が効く。10分ぐらい歩いてキャンプ場には16:00に到着。芝生の広場と、水場、トイレがあり、どうも現在は無料のよう。先客は1組のみ。

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黒髪山の奇岩の足下にあるキャンプ場

 

 まだ明るいので、1.6km先の黒髪の森天童温泉まで言って入浴することにした。ここは、秘湯感溢れるかけ流しのアルカリ泉。トロトロのお湯が気持ちよかった。

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温泉まで2kmほどを歩く

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黒髪の森温泉はトロトロの気持ちの良いお湯だった

 

 18:00にキャンプ場に戻ると、先客はバーベキューの最中。雨が降り出したので、ダッシュでテントを設営し、やむなくテントの中でご飯を炊いて、スープカレーの晩ご飯とした。

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2020年2月15日 九州自然歩道 17日目 佐賀県伊万里市松浦町桃川~西松浦郡有田町黒髪山いこいの森キャンプ場 曇り時々雨 気温17/13 距離13.0km 行動時間6:39  31729歩

往路交通:福岡市営地下鉄 西新 7:05-唐津 8:20/JR 筑肥線 8:38-桃川 9:19

九州自然歩道 16日目 素敵なキャンプ場が続く 佐賀県唐津市厳木町厳木~伊万里市松浦町桃川 2020年1月26日

 昨夜は結局、テント泊だった。厳木(きゅうらぎ)の市街地にあった温泉で夕食をとり、温泉で身体を温めた後、意を決して、冷たい雨の降りしきる町に出た。しばらく町の中を彷徨して、人気がなく、かろうじて雨が直接当たらない場所を探してテントを張って就寝した。野営中の雨は心を萎えさせる。一晩中、フライシートを打つ雨の音が聞こえ、明日のコースは短縮しようかとか、いっそのこと2日目はキャンセルして、ゆっくり温泉に浸かってから、まだ乗車したことのない唐津線に一度乗ってみようかなどと弱気なことを考えながら朝を迎えた。 

 6:30にテントの外に出てみると、雨は止んでおり、次の目標地の女山が頂上まで見える。俄然やる気がわいてきて、手早く撤収を済ませ、7:11に行動を開始した。

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朝になると女山の頂上が見え始めた

 まずは舗装路を歩き、九州自然歩道の笹原峠まで復帰したのが7:30。ここからは山道が始まる。道には大きな石がゴロゴロしており、倒木も多く、あまり人が通った痕跡がない。

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笹原峠から九州自然歩道に復帰

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登山道は少し荒れている

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ところどころに崩落も

 8:00に女山登山口に到着し、30分ほど進むと、大きな池が見え、8:45に池のほとりのキャンプ場に到着。ここは多久市船山キャンプ場。この時期は閉鎖しているようだが、整備状況がよく、何より景色がいい。雲海の向こうの天山を正面に眺められるキャンプ場のベンチに座り、地元のベーカリーのパンの朝食を気持ちよく済ませた。それにしてもこのキャンプ場の景色は素晴らしい。いつかここにテントを張って一日過ごしてみたい。

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船山キャンプ場の近くには池が

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船山キャンプ場 正面が昨日登っていた天山

 

  キャンプ場の裏手から登山道が続くが、ここはかなり急な登り。女山の頂上に向かってグイグイと高度を上げ、9:49に頂上(標高695m)に到着。ここも眺望がすばらしい。北に天山、南には有明海雲仙普賢岳まで見渡すことができる。頂上はかなり狭く、油断すると落ちてしまいそう。麓にはきれいな棚田が広がっている。

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キャンプ場の裏手から登山道に入る

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女山(船山)頂上

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女山頂上からの眺望は良好

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 女山を下ると、峠には大きな池があり、ほとりにはキャンプ場がある。ここは八幡岳キャンプ場。船山キャンプ場よりもやや規模が大きいが、ここも閉鎖中。キャンプ場から八幡岳の登山口が始まる。

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女山から進むと大きな池が

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池のほとりには八幡岳キャンプ場

 八幡岳の頂上まではほぼ直登のコース。2回ほど車道と交差し、11:26に多数のアンテナが並ぶ八幡岳の頂上(標高764m)に到着。ここも眺望がすばらしい。しばらく景色を楽しんだ後、昼食とすることとした。

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キャンプ場からは急な登り

 

 

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八幡山の頂上に到着

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山頂からの眺望は良好

  バーナーでお湯を沸かし、昨日の残りの棒ラーメンを食べようと探すが見つからない。やむなくパスタを茹でて、パスタソースと絡めて食べたが、これは正解だった。棒ラーメン以上の味だった。次回もパスタを1食分用意することにしよう。パスタを平らげた後は、ドリップコーヒー。山の上の食後のコーヒーは至福の一服。天気が良く、眺望が良い時は、コーヒーのおいしさが2倍に感じられる。

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山上のパスタ

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食後の山コーヒー

 

 ランチに30分をかけて楽しんだのち、12:06に行動開始。八幡岳からの下山路は石畳の道だが、下り始めた直後に石畳の周囲に青々とした葉が目立つようになってきた。気を付けて見てみると、これはオオキツネノカミソリの葉だ。夏に花を咲かせたオオキツネノカミソリは、冬から春にかけて葉をつけて球根に栄養を蓄え、その葉が枯れた夏に突然花を着ける(オオキツネノカミソリの巻参照)。八幡岳も福岡の井原山と並び、オオキツネノカミソリの群生地として知られているが、ここは井原山以上の群生が見られそうだ。

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オオキツネノカミソリの葉

 

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7月下旬にはここが群生地になりそう

 八幡岳の下山路は、かなり厳しいルート。谷沿いを進むが、大雨の影響からか、ところどころルートが消失したり、土石流に埋まっていたりする。

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ときどき土石流でコースが消失

 

 八幡岳から2.7kmの下りを1時間半以上かけて下り、13:43に川内峠に到着。ここでは車道と交差するはずであるが、途中でルートが消失しており、誤った方向に進んだようで、最後はしばらく藪漕ぎしてようやく車道の峠にたどり着いた。

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最後は少し藪漕ぎ

 川内峠から眉山まで3.0km。地図を見ると、稜線に沿ってゆっくり上る道のよう。地図のとおり、整備された山道が、稜線に沿って続く。頂上に向かう最後の500mほどはコースがはっきりしない。14:57にようやくのことで518mの眉山(びざん)の頂上にたどり着いたが、ここは眺望がまったくなく、スキップしてもよいピークであった。

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眉山の頂上にはがっかり

  眉山からの下りのルートも状況は悪い。ところどころルートが消えており、藪漕ぎになってしまう。藪の中からイノシシが逃げていく音がする。 

 ようやくのことで開けたところに出たが、ここが眉山キャンプ場。広いキャンプ場だが、ここも閉鎖中。ところどころ消えるルートをたどり、しばらく進むと、整備された林道にたどり着く。この林道は幅が広い簡易舗装路で、快適に下る。しばらく進み、車道と九州自然歩道に分かれたため、九州自然歩道の標識の方向に進むが、すぐにルートが消えて、完全な薮になった。しばらく藪漕ぎをしてルートを探し、ようやく目標の池のほとりにたどり着いた。

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眉山キャンプ場

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眉山キャンプ場からは快適な林道

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貯水池を眺めながら

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桃川への最後のアプローチは、寅さんのオープニングにでも使えそうな風景だった

 その後は順調に目標の神社にたどり着き、最終目標の桃川(もものかわ)駅には16:51に到着。予定時間より1時間早く到着したため、駅前の唯一の食堂に入り夕食を済ませてから、2時間に1本しかない筑肥線に乗って福岡への帰途についた。f:id:nayutakun:20201102152721j:plain

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桃川からの筑肥線は本数が少ないので注意

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2020年1月26日 九州自然歩道 16日目 佐賀県唐津市厳木町厳木~伊万里市松浦町桃川 曇り 気温12/8 距離22.2 行動時間10:36 41931歩

復路交通:JR筑肥線 桃川 17:54-唐津 18:36/18:42-筑前前原19:30/福岡市営地下鉄 19:31-西新 19:59

九州自然歩道 15日目 佐賀の真ん中 天山を歩く 佐賀県佐賀市古湯温泉~唐津市厳木 2020年1月25日

 今回は贅沢にも、古湯温泉に前泊してトレッキング。それにしても2食付きで5800円とは安い。

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 朝6:00に起床して、誰も入っていない温泉にゆっくり浸かる。これは気持ちがいい。お湯は38℃とかなりのぬるめ。

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 7:00に温泉から上がって、古湯の市街地を探索。といっても10分あれば事足りる。斎藤茂吉の歌碑を探しに行っただけ。これが鶴霊泉の庭園内にあるため、なかなか見つけにくい。

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斎藤茂吉の歌碑をようやく発見

  8:00に朝食をとって、8:25に行動開始。

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 最初の5kmほどは、天山スキー場に向かう舗装路であるが、それから山道に入ってからコースがわかりにくい。イノシシ除けの柵が多数設置してあり、どっちがコースなのか分かりにくいのだ。何か所かで行きつ戻りつを繰り返し、10:46に今日のメインの目標である天山の登山口になる七曲峠に到着。曇ってはいるが、寒くはない。七曲峠からは佐賀平野を望むことができた。

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最初は立派な舗装路を進む でも交通量は少なくて安心

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正面に天山が見えてくる

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山道に入ってからは迷う

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  七曲峠からは、稜線に沿った快適な山道が続く。なだらかな稜線が続くため、天山の山頂はなかなか見えてこない。標高900mを超えたころから、広葉樹はほどんどなくなり、笹の中の見晴らしの良い山道となる。

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七曲峠に到着

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佐賀平野が見える

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広葉樹の道を歩く

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900mを越えるとササの道になる

  七曲峠を出てから1時間ほどで、ようやく天山の山頂が見えてきた。12:15に標高1046mの頂上に到着。天山の山頂は笹に覆われており、360°の眺望が得られる。

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天山の頂上までは長い道のり

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  東には、先週歩いていた脊振山系がはるかに見える。北には雷山や標準時の送信に使われる長大なアンテナを立てた羽金山が見える。

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  山頂には5人ほどの先行者が昼食をとっていた。山頂でEPIガスを使ってお湯を沸かし、本日はマルタイの棒ラーメンの昼食。山で食べるラーメンはうまい。ラーメンの後は、熱いドリップコーヒー。これもまた、たまらない。

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天山山頂のカラスには要注意

 しかし、ゆっくりしていたら、雨粒が落ちてきたため、ザックにレインカバーを装着して、12:51に多久方面に進むことにした。

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 山頂から岸川方面への下山路は、なかなかしんどい。ゴロゴロの石が転がっていたり、傾斜がきつくてロープなしでは降りられないところが多数ある。こんなタフな山道を1時間ほど下ると、車両が通行可能な林道に出た。俄然歩きやすくなる。しかし、この林道も途中で数か所、橋が崩落していたり、路肩が崩壊していたり、大変な様相。

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 4.8km歩いて、15:29に岸川の集落に到着。ここは多久市コミュニティバスの終点。立派なバスの待合小屋が建てられていた。

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 ここから先はすべて舗装道。ただし、目標と定めていた道の駅厳木までは8km近い。明るいうちに到着するためには少し急がなければならない。雨も強くなってきた。ペースを上げ、16:09には立山の集落を通過し、16:47に笹原峠に到着。

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笹原峠 ここで九州自然歩道からしばし離れる

 さらに1kmほど進み、17:05に道の駅厳木に到着。道の駅の営業時間は18:00となっていたが、食堂はすでに閉店していた。残念。やむなく、パンのみ購入し、厳木の市街に出て、温かい夕食をとることにした。

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道の駅厳木に着いたときにはひどい雨

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厳木の町で温かい食事にありついた

 雨は依然として強い。さて、今夜の宿をどうするか。思案中である。

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2020年1月25日 九州自然歩道 15日目 佐賀県佐賀市富士町古湯温泉~佐賀県唐津市厳木町厳木 曇りのち雨 気温12/6 距離25.5km 行動時間9:39 42984歩

往路交通:福岡市営地下鉄 西新 15:42-天神 15:50/西鉄天神高速バスターミナル 高速バスわかくす号 16:13-アルタ高木瀬店前 17:19/昭和自動車 18:06-古湯温泉18:36(前泊)

九州自然歩道 14日目 ぬるーい古湯温泉に浸かる 佐賀市富士町北山キャンプ場~古湯温泉 2020年1月19日

 昨日は九州自然歩道上にある北山キャンプ場で野営した。無料であるが、キャンプサイトはきちんと整備されており、水場もある。周りの景色もよく、ここはお勧めのキャンプサイトだ。朝は周りの人たちもいるので、6時には目を覚ましていたが、8時近くまでゆっくりして、シリアルに牛乳をかけた朝食を食べてから8:58に行動を開始した。

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北山キャンプ場

  しばらくは舗装路を進むが、交通量はほとんどない。北山ダムの貯水池が見えるが、貯水量は極めて少ない。降水量はそんなに少なかったかな。時折晴れ間が覗き、暑くなってきたので、Tシャツ1枚になって歩き始めた。

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  5km地点を超えて、舗装路から右折して山中の道に入る。西から厚い雲がやって来て周囲は暗くなる。雨も降ってきたため、上着を着て、ザックにはレインカバーをかける。このあたりの田んぼはすべて金網で囲まれている。

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しばらく山道を歩く

 20分程度で山道は終え、再び舗装路に出る。小副川(おそえがわ)沿いの道路を南下する。20分ほどで大野原の集落を通過する。ここでは久しぶりに自動販売機を見る。地元の人から声を掛けられる。歩いて旅行中というとびっくりされた。

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再び舗装路に

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大野原地区の小副川

  11:22に小副川から離れ、古湯に向かう峠越えの道に入る。ここは簡易舗装がされているが、斜面のがけ崩れが激しい。いつ落下してきてもおかしくないような石がごろごろしている。それでも峠の上のほうまで田んぼが開墾されている。

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ここから先の道は荒れている

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落石注意

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峠近くまで開墾田が続く

  25分ほどで峠に到着。標高は300m程度。ここからは道路状況は良くなる。下りの道にかかると、再び開墾された棚田が広がる。さすが、米どころの佐賀だ。

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峠を越えると道の状態は良くなる

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どこまでも開墾されている

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集落はイノシシよけの金網で守られている

 しばらく歩くと、坂の下には古湯の町が見えてきた。古湯温泉街には12:05に到着。

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古湯温泉遠景

  古湯温泉の街並みはごく小さく、秘湯感にあふれる。派手な看板や土産店もなく、変な表現かもしれないが有名な秘湯の黒川温泉に勝るとも劣らない風情。温泉街で昼食をとり、温泉街で唯一の銭湯の、英龍温泉にゆっくり浸かり、15:09のバスで佐賀駅に向けて出発した。

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天河川の発電所

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鄙びたいい雰囲気の温泉

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2020年1月19日 九州自然歩道 14日目 佐賀県佐賀市富士町北山キャンプ場~佐賀市富士町古湯温泉 曇り時々小雨 気温3/2 距離12.0km 行動時間3:28  25482歩

復路交通:昭和自動車 古湯温泉 15:09-佐賀駅バスセンター 15:55/高速バス わかくす号16:15-西鉄天神高速バスターミナル 17:37/福岡市営地下鉄 天神 17:48-西新 17:56

九州自然歩道 13日目 雪の背振山系稜線を歩く 福岡市早良区椎原峠~金山~佐賀市富士町北山キャンプ場 2020年1月18日

 今日からセンター試験。なぜか寒くなり、雪が降る日。 

 九州自然歩道のトレッキングの続きに出発。前回の中断地点の椎原峠からトレッキング再開とするため、6:52の西鉄バスに乗り、椎原の集落には8:03に到着。乗り換え後の始発から終点まで、乗客は私だけ。

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終点の椎原で降りる

  8:07に椎原バス停を出て、椎原峠に向かう。天候は曇り。ときどき日が差し、あまり寒くはない。今日は友人の勧める、自衛隊式の歩行スケジュール管理に使われているという、50分歩行+10分休憩方式で行動することとした。

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集落の角々には融雪剤が配置されている

  椎原峠までの道は、椎原川の源流に沿った快適な道。

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 途中でなぜかこのブロックだけヒノキが立ち枯れしているところがある。林の色がここだけ異なる不思議な光景だ。

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 椎原川を渡河するところで、派手に転倒して、ザックが水浸しとなってしまった。上半身も水の中に落ちたが、昨日購入したばかりの防水ジャケットのおかげで、上半身は被害がなかった。

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 5km地点の椎原峠には9:45に到着。脊振山系の稜線の山道は、ササに覆われた道か低木の広葉樹に囲まれた道が多く、歩きやすく快適だ。

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 10:13に鬼ガ鼻岩に到着。高さが50mほどもある1枚岩だ。福岡の街がきれいに見える。岩登りのゲレンデのようで、ボルトが何本か打ち込んである。

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鬼が鼻岩から福岡を望む

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振り返ると稜線の先に背振山

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垂直に落ちているので眺めが良い

 10:56に猟師岩山を通過。雪が降り始め、視界が悪くなってきた。しかし、山道自体はよく整備されており、快適だ。

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  11:06に小爪峠に到着。雪が激しくなってきたため、ザックにカバーをかける。

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 12:20に金山に到着。本来は眺望の良い山頂であるが、今日は雪とガスでまったく視界がない。

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 幸い雪は弱くなり、風の当たらない斜面があったため、コンロでお湯を沸かし、鶏そばとお握りの昼食とした。山頂で食べる温かい昼食は美味しいが、気温は0℃と、そばがすぐに冷たくなってくる。

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  12:56に行動再開。三瀬高原に向かって金山から高度を下げていく。

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 急な斜面を経て、ヒノキ林を抜け、山中地蔵・山中キャンプ場に13:45に到着。ここで小休止している間に、雨が強く降ってきた。今度は雨具のズボンを装着し、行動を再開した。

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山中地蔵

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キャンプ場にはトイレと自販機がある

  ここからはすべて舗装路。標識は丁寧に設置されてあり、コースはわかりやすい。

  途中で大クスを見学した後、三瀨ではよく知られた野菜市場のまっちゃんに15:15に到着。養蜂をされている方から蜂蜜を頂きながら、山のこと、養蜂のことなどいろいろ話をした。ここでおでんをおやつに食べ、パンとウインナーを購入して北山ダムに向かう。

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大クス

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まっちゃんで即売していた養蜂家の蜂蜜 これは美味しかった

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ソーセージの専門店

  北山ダムは釣りが盛んなところだが、現在は水量が随分と少ないよう。

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 30分ほど歩き、北山キャンプ場に到着。雪の降るこんな寒い日のも関わらず先客が5組ほど。今はアウトドアがブームなんだと実感した。

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  夕食は、ソーセージをボイルして、パンと一緒に。

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2020年1月18日 九州自然歩道 13日目 福岡県福岡市早良区椎原~佐賀市富士町金山~佐賀県佐賀市富士町北山キャンプ場 曇りのち雪時々雨 気温6/0 距離20.8km 行動時間8:56 40680歩

往路交通:西鉄バス 中村大学前 6:53-早良営業所 7:15/7:40-椎原8:03